「みるスポ!」第3回イベントレポート

【FC東京】レアな試合潜入取材からコラムを執筆!

FC東京こども記者体験・2日目

渋谷区が今年度よりスタートさせた「みるスポ!」プロジェクト。「FC東京こども記者体験」2日目が8月24日・味の素スタジアムで開催されました。8月21日・小平グラウンドにて練習見学や選手インタビューという貴重な体験をしたこども記者たちが3日後再びスタジアムに集結。思い思いにFC東京グッズを身に付けた米田瑞都さん、福田侑希さん、平戸奏吉さん、毛塚陽一朗さんがピッチサイド見学やバックヤード見学とともに、明治安田J1リーグ第27節・FC東京×京都サンガF.C.を記者席で観戦しました。

試合前の味スタでバックヤード見学の貴重体験

まずはバックヤード見学です。試合後、監督が記者会見を行うインタビュールームに潜入。1日目に続いてこども記者たちの講師を務める橋本夏子さんは「今日はインタビュールームやミックスゾーンなど裏側を見られるので、楽しんでください。今回も記事を書いてもらいますので、誰にどんなことを伝えたいかを考えてみてください。自分がワクワクしたことや感動したことを書き留めて、写真も残してください。選手のインタビューの時と試合の時の表情の違いなども感じながら、みんなの心が動いた瞬間を書き留めてもらえればと思います」とあいさつしました。

続いて、案内されたのはミックスゾーンです。前回と同様に、こども記者たちをアテンドするFC東京エリアプロモーション部ホームタウン担当の廣瀬和樹さんは「ここは選手たちが試合後、記者たちの質問に答える場所です。人間ですから、試合に負けたら質問に答えたくない気持ちもわからなくはないですが、どんな時もインタビューを受けるのは選手の義務です。たとえ自分のミスで負けたとしても、嫌な質問でも良い質問でも選手たちには答えるように伝えています」と説明してくれました。

緑まぶしいピッチサイドへ潜入! 下から見上げる圧巻のスタンド!!

そしてこども記者一行はピッチサイドへ。試合前のピッチサイドに立つというまとたないチャンスにこども記者たちはもちろん、保護者のみなさんも目を輝かせました。下から見上げる約4万8000人を収容するスタンドは圧巻のひと言。こども記者とその保護者のみなさんは監督、コーチ陣、控え選手らが座るベンチに腰掛けたり、選手入場口を歩いてみたり、緑がまぶしい芝生のピッチを観察してみたり、オーロラビジョンを見上げたり、写真撮影したりと超レア体験を満喫しました。

ウォーミングアップルームには石川直宏さんが!

次に向かったのはウォーミングアップルームです。ウォーミングアップルームにはFC東京のレジェンドであり、現在はコミュニティージェネレーターとして地域社会のコミュニティ全体の成長をサポートしていく役割を担っている石川直宏さんが登場しました。石川さんは選手たちがウォームアップルームでどのように試合に向けた準備を進めるのか、器具を使ってのストレッチの仕方を実践しながら、こども記者たちにわかりやすく説明しました。さらにこども記者たちの質問にも真剣に答えてくれました。

石川さんへの即席インタビューの模様は次の通りです。

毛塚さん「サッカーをやめたいと思ったことはありますか?」

石川さん「サッカーをやめたいと思ったのは2回あります。高校生の時の試合に出られなくてこのまま続けていてもプロという目標が見えなくなった時。もう1回はプロになってから大きなケガをしてトップチームの試合に出るまで2年半かかりました。当時36歳で、ケガが治るかどうかわからない状況でしたが、辞めなくて良かった。もう1年粘って最後ピッチに立てましたから」

平戸さん「どんなリハビリをしたのですか?」

石川さん「まずベッドから起き上がることからはじまります。ベッドに座る、トイレに行く、これもリハビリです。ヒザが動くようになったら、リハビリ室へ行って、ヒザを曲げること、バランスを取ること、走るまで3か月かかりました。それまで筋力トレーニング。そこからは走るトレーニングです。そして、ボールを蹴るトレーニング、人と人がぶつかる対人トレーニング。最後にチーム練習に合流して、フルで合流できるようになるまで1年かかりました」

石川さんが語るプロサッカー選手の矜持とは?

7度の手術を強いられるなど、ケガに苦しんだ石川さんだが、後悔はないとこども記者たちにキッパリと答えました。

「僕がプロサッカー選手として大事にしていたのは練習だろうが試合だろうが120%出すこと。ボールがラインから出そうなら全力で行く。それでケガをすることもあるし、ラインを出ることもありますが、すぐに切り替えて次に向かう。その気持ちを18年間一番大事にしていました。時には突っ込み過ぎてケガしてしまうこともありますが、それが自分のプロとしてポリシーです」

ほかにも石川さんはケガで入院中、テレビで付けたFC東京の試合でサポーターが掲げた「俺たちはナオを待っている」という横断幕を見て、リハビリに一層熱を帯びたエピソードや、当時小学6年生だった橋本拳人選手と2005年4月・ジュビロ磐田戦のハンドウィズハンドで入場し、翌2006年に橋本少年がFC東京U-15深川に加入、FC東京U-18を経て、2012年に晴れてトップチームへ昇格し、2015年6月・サガン鳥栖戦でJ1のピッチで初めて石川さんと橋本選手が試合に出場したというマンガのような話。そして石川さんが2017年シーズンを以って現役引退を決めると、橋本選手自ら電話をかけてきて背番号18を継承したいという思いを熱く語ってきたドラマチックな体験談などを聞かせてくれました。

試合直前、緊張感が張り詰めるロッカールームへ

その後、こども記者たちは石川さんとともに1日目にお話を聞かせていただいたホペイロの山川幸則さんが待つロッカールームへ。選手たちのユニフォームやサッカー用具がきれいに並んだロッカールームは独特の緊張感に包まれていました。

バックヤード見学を終わったのはキックオフ2時間前。ここから1時間強は自由行動になりました。こども記者と保護者のみなさんはFC東京のオフィシャルショップを覗いたり、青赤パークでお腹を満たしたり、ここまで取材でメモしたことを整理したり、それぞれに試合開始までの時間を過ごしました。

2日間のプログラムの最後を締め括る試合

再集合してからは試合観戦の準備です。こども記者たちは記者席へ移動。ピッチ上で繰り広げられる明治安田J1リーグ第27節・FC東京×京都サンガF.C.に熱い視線を送りました。しかし、結果の方は残念ながら0-4の完敗……。序盤立て続けにPKから失点を喫し、前半終了間際にもヘディングシュートを決められ、後半36分にはFWラファエル・エリアス選手にハットトリックをマークされました。意地を見せたいFC東京は後半アディショナルタイムに途中出場したマルセロ・ヒアン選手がゴールをこじ開けたかに見えましたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の結果オフサイドに。悔しい結果となりました。


試合後、ファン・サポーターへのあいさつのため、スタンドを一周する選手たち。こども記者たちに気付いたバングーナガンデ佳史扶選手は何度も手を振ってくれました。ウォーミングアップルームで話を聞かせてくれた石川さんもこども記者たちの感想を聞きに来てくれました。

試合後、サポーターが選手に送った応援歌の意味とは?

「FC東京こども記者体験」2日目の全プログラムを終えた廣瀬さんは次のようにあいさつしました。

「みなさん今回の企画にご参加いただきましてありがとうございます。最後の最後、こういう結果で、勝って終われば御の字でしたが、勝負は勝つか、負けるか、引き分けかの3パターンしかないので、仕方ないです。

何が大事かと言うと、結果を受け入れて選手、僕たち、君たちがどう思うかが大事です。変な言い方になりますが、今日負けたという悔しい気持ちを大切にしてほしい。そしてもっともっとFC東京を応援してほしいと思います。最後にゴール裏に選手たちがあいさつに行った時、サポーターが『カップを奪い取れ、ラララーラーラララー♪』と歌っているの聞こえたでしょ。それは来週27日に天皇杯準々決勝があり、埼玉スタジアムで浦和レッズ戦があります。サポーターは気持ちを切り替えて『そっちを取れ!』という応援の歌でした。我々にはまだリーグ戦も残っていてカップ戦も残っています。これで終わりではないので、みなさんも最後までFC東京を気にして応援してくれたらうれしいです。今回の企画がみなさんにとって良い経験になってほしいし、良い気付きになってくれればうれしいです。みなさん、この2日間、ありがとうございます」

講師の橋本さんからはレポートを書く際の最後のアドバイスがありました。

「原稿を書く時みなさんに忘れないでほしいことをひとつ言います。400文字に文章を書いた時、題名を欠くことを忘れないでください。名前とタイトルと日付。2日間あったので、それぞれタイトルを付けることをポイントで抑えてください。あと、自分の感想を入れて書くと良い記事になるので、自分なりの視点、感想を入れて書いてください。試合に負けて悔しかったら、その感情を原稿にぶつけてもらえればと思います。うまい文章を書かなくていいので、自分の気持ちを書くことを忘れないでください」

2日間のプログラムを終えたこども記者たちは?

2日間にわたるこども記者体験を終えたこどもたちは、次のように印象に残っていることを教えてくれました。

米田さん「試合で選手が倒れた時にサポーターが選手の名前をコールして、盛り上げて、選手のプレーも良くなっていったのが楽しかったです。ロッカールームで選手たちがどのように気持ちを整えるのか、石川さんに聞きました。選手が思っていることがプレーに出ていることがわかったのが印象に残っています」

毛塚さん「自分の知らないことがよく知れて良かったし、最後試合は負けたけど、楽しく終わって良かったです。選手にインタビューでき、サインももらえたのが印象に残っています」

平戸さん「今日の結果はそんなに良くなくて0-4で結果は残念だったけど、試合を楽しめたことが良かったです。インタビューをしたり、ロッカールームを見られたのが、印象に残っています」

福田さん「楽しかったです。前に試合観戦した時は私が小さい時で覚えていなかったので、楽しかった。長友選手もインタビューした時と試合の時では全然違う、キリっとした表情でかっこ良かったです」

この日悔しい黒星を喫し、サポーターのチャントを胸に刻んだFC東京は3日後の天皇杯準々決勝で浦和レッズに勝利。前半終盤に先制点を献上しましたが、FWマルセロ・ヒアン選手が後半に入って連続ゴールで逆転。2-1で天皇杯準決勝へ駒を進めたのでした。

FC東京こども記者体験レポート

「試合でも準備と諦めないを大切に」

令和7年8月24日   毛塚 陽一朗

 1日目では長友選手とカシーフ選手が準備を大切に、失敗しても諦めないことが大切と言っていたので、準備や失敗しても諦めないといったところを視点に試合を見ました。
 また、試合前に元プロサッカー選手の石川直宏選手に合うことが出来ました。石川さんは、FC東京で15年プロ サッカー選手として活躍した方です。今はFC東京と私たちサポーターとをつなぐ役目の仕事をされています。石川さんに「サッカーをやめたいと思う時があったか?」と質問したところ、過去に2回ほどサッカーをやめたい時があったと聞きました。プロサッカー選手だった方でも、やめたいと思う時があるんだ、と実感することができました。
 試合前の練習の時は、サッカーで必要なパス、トラップ、シュートの練習を繰り返ししていたので、試合前の準備を大切にしていることが分かりました。また、相手選手にボールをとられても、すぐに取り返しに行ったり、ドリブルがうまくいかなくても再度挑戦していました。選手全体が「失敗しても諦めない」を大切に試合に臨んでいたことが分かりました。
 試合は4対1で負けましたが、最後、カシーフ選手が、私たちに手を振ってくれて嬉しくなりました。
 今回の企画を通して、準備と失敗をしても諦めないこの2つが選手の意識していることだと分かったので、僕もサッカーの試合などで、「準備を大切」にし、「失敗しても諦めない」で臨めるように頑張りたいと思います。

「石川さんのお話を聞いて」 

令和7年8月24日    福田侑希

 プロサッカー選手として18年のうち14年間FC東京でプレーした石川さんの話を聞きました。
 石川さんがケガをしていてもうサッカーをやめようと思っていた時、テレビをつけて自分のチームのサッカーを見ていると、「ナオを待っている」とだん幕に書いてあり、もう一度がんばろうと思ったそうです。人のためにがんばることがやる気につながったそうです。その話を聞いて、私はファン、サポーターは選手にとってとっても大切なそん在なんだと思いました。
 そして私が一番今回の話を聞いておどろいたことは、石川さんが18年プレーして、イエローカードを5枚ももらっていないくらいで、レッドカードはもらっていないということです。
 最後にみなさんに質問です。石川さんは何回手術したと思いますか?私はとてもおどろきましたが、7回手術したそうです。石川さんはたとえケガをしたとしても、練習でも試合でも全てを全力で取り組むことを引退するまで続けたそうです。それをやめたら自分じゃなくなると。私も色んなことに全力で取り組まないといけないと思いました。

「いつもと違う悔しさの今日」

令和7年8月24日   米田 瑞都

 練習の時は、選手、コーチ、スタッフで作り上げていた一体感を感じました。今日の試合では、そこにサポーターが加わった一体感を感じました。サポーターが歌ったり大声援を送って試合を盛り上げていました。その声援が、選手達の気持ちを高めプレーの質を良くし、そのプレーを見たサポーターが更に熱い応援をしていて選手とサポーターがお互いの原動力になっていました。僕も気づいたら声援を送っていました。
 残念ながら今日の試合は負けてしまい、僕は今まで以上に悔しい気持ちになりました。試合に向けて準備や努力をしている選手やチームのスタッフの人達の話を聞いて、皆さんをもっと身近に感じて大きな一体感の中に自分も入れた気がするからだと思います。辛い試合後に、佳史扶選手が僕達に手を振ってくれました。長友選手、石川直宏さんが話してくれたようにファンを大切にしている気持ちを実感しました。今回のイベントを通してFC東京がもっと好きになりました。